【剣盾シングルS21使用構築】瞬足ダイナスタン【最高最終2106(86位)】
こんにちは。TK²という者です。今回は自身初の2100に到達できた構築を紹介します。面白いポケモンを使っていたので見ていただけると嬉しいです。
【使用構築】
【構築経緯】
様々な禁止伝説を試す中で、型の読み違いで一気に負けに繋がるパワーを持ち、相手にしていて最強だったムゲンダイナから構築を考え始めた。
次にザシアンやネクロズマへの引き先となりつつ、ゴツゴツメットの定数ダメージによって裏の攻撃圏内に入れることができるギルガルド、電気の一貫を切りつつギルガルドの物理の役割集中を緩和したり、ムゲンダイナを展開するためサポートの出来るカバルドンを採用した。
ここまででカイオーガや黒バドレックスが重いので、グラスフィールドによる周りのサポートとサイクルで荒らした後のスイーパーの役割を持てるゴリランダー、裏のポケモンの起点作成や、相手の搦手を阻止できるタチフサグマを採用した。
最後に龍の一貫を切りつつ、ムゲンダイナの苦手なバンギラスやヒードラン、受けに対して崩しを行えるカプ・テテフを採用し、構築が完成した。
【コンセプト】
サイクルを回しながら攻め駒の一貫を作る
想定外の勝ち筋を押し付けて相手のプランを崩す
【個別解説】
ムゲンダイナ@パワフルハーブ
性格:控え目
特性:プレッシャー
実数値:229(108)-×-116(4)-211(212)-117(12)-172(172)
技構成:ダイマックス砲 火炎放射 メテオビーム 高速移動
C-H252ザシアンをメテオビーム&C+1火炎放射で確定
S-最速ウツロイド抜き抜き
火力、耐久、速さ、この世の全てを手に入れた龍。ムゲンダイナは一般的に耐久型がメジャーなため、それを崩すため耐久ムゲンダイナ前提のポケモンを後出ししてくることが多い。それらのポケモンに対してメテオビームとC+1ダイマックス砲によって受けられない火力を押し付ける。最終日は数多のヤドキングを葬り去った。地味に構築単位できついウルガモスに強くなれるのも評価点の一つ。Sはミラーに負けまくり、ガブリアスや何故か増えていた化身ランドロスの上を取りたいと思い、最終日に最速ウーラ抜きからここまで上げたが、結局ミラーに勝つことはなかった。
技構成はメインウェポンのダイマックス砲と鋼に打つ火炎放射、Cを上げるためのメテオビームの3ウェポン。そして最後に高速移動を採用したが、この技が本当に強かった。ムゲンダイナというポケモンは技範囲は広いが一貫しづらく、本来のアタッカー型ムゲンダイナの場合、珠やハーブ、眼鏡だと相手の高速ポケモンに上から縛られやすく、スカーフだと技の一貫を相手の2体で切られるだけで苦しいという問題点があった。そこで高速移動を採用することで、本来上から縛ることを想定していたザシアンや黒バドレックス、スカーフサザンドラやヒヒダルマに対して逆に縛り返したり、こちら有利対面で裏ザシアンなどの場合、こちらの高速移動が安定択になるなど、想定外の勝ち筋を押し付けることができた。
メテオビームを打つたびにハラハラするし、自己再生が欲しいと思う場面は多々あったが、勝ったと思っている相手に対して意表を突く高速移動で捲っていくのは爽快だった。間違いなくこの構築のMVP。
特性:バトルスイッチ
実数値:ブレード 167(252)-160-93(116)-160-88(140)-72
シールド 167(252)-70-192(116)-70-178(140)-72
技構成:シャドーボール アイアンヘッド 影打ち キングシールド
HD-無補正C252ゼルネアスのC+2ムーンフォース乱数2発(8.2%)
HB-なるべく高く
主にザシアンに投げるクッション。持ち前の耐性を活かして裏のゴリランダーやムゲンダイナの圏内に入れるのが仕事。同じザシアン受けのウィンディやヌオーと違う点として、環境に多かったウオノラゴン+ザシアンの両方に弱くないという点がある。この構築はザシアンを受けきることが目的ではないので、回復ソースが無いながらも裏にある程度負担をかけれるギルガルドを採用した。構築単位でゼルネアスがきつすぎるため一応Dに振っているのが、振ったところで尚きついのでHBぶっぱでもよかったかもしれない。最終日は全ザシアンが炎の牙を持っていたので、ただただ鉄屑となった哀れなポケモン。
カバルドン@オボンの実
性格:呑気
特性:すなおこし
実数値:215(252)-132-176(172)-×103(84)-57 *S個体値24
HD-黒バドレックスのお札アストラルビット確定耐え
HB-ザシアン意識でできるだけ高く(A特化ザシアンの+1巨獣斬がオボン込みで14.1%の乱数2発
S-最遅ラグ抜かれ
普通の起点カバ。特に役割対象ないが、刺さっている構築に対して投げてムゲンダイナの起点を作る。サンダーの珠ジェット耐えとかがなくなったので、黒バドにうっすら行動保障を持てるようにした。もっといい調整があるはずなので教えてください。こっちの裏のポケモンをみて積みポケモンがいないと思われるせいか、結構簡単に眠らせてくれることも多く、ムゲンダイナの起点にしていた。吠えるについては触れないでください。(遺伝めんどい)
ゴリランダー@拘り鉢巻
性格:意地っ張り
特性:グラスメイカー
実数値:193(140)-193(244)-119(68)-×-91(4)-112(52)
技構成:グラススライダー ウッドハンマー 叩き落とす 10万馬力
HB-無補正A252振り悪ウーラオスの鉢巻暗黒強打耐え、特化ザシアンの+1巨獣斬が37.5%の乱数1発
A-できるだけ高く
S-無振りランドロス抜き
ゴリラ。主に物理アタッカーに行動保障を持たせたことで、初手への置きやすさがグンと上がる。Sラインを無振りランド抜きにしておくことで、初手で対面した際の特性表示順で、大体スカーフかそれ以外か判定できるので、こちらのゲームプランを立てやすくなるのが良かった。技は一般的な鉢巻ゴリラの構成だが、10万馬力を採用することでザシアンに対して突っ張りと、こちらのギルガルドやカバルドンに対する相手のウオノラゴンやウーラオスへの釣り出しへの両対応ができるようになった。1サイクル目でザシアンに大きな削りを入れることで、ムゲンダイナのメテオビームやギルガルドのゴツメ、自身のスライダー圏内に入れることができるため、ゲームプランを立てやすくなるので非常に便利だった。というか受け出しザシアンに対してウッドハンマーが半分入るの普通におかしい。やはり使用率一位は伊達じゃない。
タチフサグマ@拘りスカーフ
性格:陽気
特性:負けん気
実数値:169(4)-142(252)-121-×-101-161(252)
技構成:叩き落とす 捨て身タックル 捨て台詞 すり替え
黒バドが重すぎて入ってきたスカーフ枠のクマ。タイプが偉く耐久無振りでも黒バドに後出しできるので、初手以外にも出しやすかった。負けん気が地味に偉くて、初手出しされやすいランドロスと対面すれば、脳死で叩き落とす打っているだけでサイクル有利になることもあった。スカーフすり替えによって、ここまで警戒の薄い相手の壁やねばねばネット展開を阻害しつつ、相手の交代際に捨て台詞を放つのはこのポケモンにしかできない仕事。しかし火力は貧弱であり、捨て身タックルを採用してもなおウーラオスに確2を取れない始末。ザシアンに何もできなかったりと有利不利がはっきりしているので、出しどころを間違えないようにするのが重要なポケモンだと感じた。個人的に剣盾で初めて自分で組んだパーティに入っていたポケモンなので、こいつと2100に来れたのはとても嬉しかった。
カプ・テテフ@カゴの実
性格:控え目
特性:サイコメーカー
実数値:175(236)-×-95-183(132)-135-133(140)
H-16n-1でできるだけ高く
C-余りでできるだけ高く
S-準速マンムー抜き
最終日に構築に入ってきたフェアリー枠であり構築の穴埋め的存在。ムゲンダイナが不利を取るヒードランやバンギラスに役割集中でき、受けにも強い駒として採用。型は怒り挑発や瞑想気合玉などを考えたが、最終的には上記の役割を一番こなせそうで某実況者が使っていた瞑想眠る型をほぼパクった。構築単位でマンムーが重すぎたため、Sラインだけ変更したのだが、最終日2回マンムーと対面して、調整が活きて嬉しかった。1回は鉢巻地震で吹き飛んだ。選出回数は最下位だが、期待した役割はきちんと果たしてくれた。最終日相手のヒードランのマグマストームを3連でかわした神ポコ。ゴキブリが守り神に勝てると思うな。
【選出】
vsザシアン: ゴリラ、ダイナ、カバ、ガルドから3体
初手には大体ゴリラを置き、サイクルを回して疲弊した後ゴリラorダイナでスイープするのが理想。特にエラがみで拘ったウオノラゴンに対してダイナが高速移動を積むのは読まれにくく、ザシアンを一回ゴツメに触れさせさえすれば、相手のスカーフ+ザシアンをそのまま貫くことができた。如何にザシアン以外のポケモンとダイナの対面を作って抜きに行くかが重要。
vs黒バド: クマ、ダイナ、カバ、ゴリラから3体
初手にタチフサグマを投げると、相手のウーラオスと対面した際にこちらが受からないので、初手に黒バド以外に強いポケモンを置きつつ裏にクマを置くことで、有利対面叩き落とすでテンポを取っていきやすかった。火力アップアイテムのない黒バドに対して行動保障があり、ステロ&C+1ダイマ砲で無振り黒バドが75%で落ちるので、取り巻きに強ければダイナも積極的に出した。
vsカイオーガ: ゴリラ 、ダイナ、カバ、クマから3体
ダイナの通りが比較的いいので、ゴリラオーガ対面作ったら裏のサンダー交代読みでダイナに釣り交換を決めれば、数的優位をとって詰めていく。ただ初手のジャンケンに負けるとこちらにオーガの明確な引き先がいないことから、苦しい展開になりやすかった。
vsイベルタル: テテフ、ダイナ、カバ、ゴリラから3体
超絶有利構築。イベルタル入りはダイナの処理をヤドキングに一任していることが多く、初手イベルダイナ対面でメテオビームを押すだけで簡単に勝利することができた。
引き先にヒードランがいる場合は初手にテテフを投げ、先にヒードランを瞑想ショックで削ってからダイナを通すことを意識した。
vsゼルネアス:ガルド、ゴリラ、ダイナ、クマから3体
超絶不利構築。ガルドは絶対選出。上手いことスカトリで壁展開を阻止したり、キンシで壁ターンを稼いでスライダー圏内に入れたりするなど、シビアな立ち回りを強いられる。おまけにゼルネアスの裏の積みエースが大体ガルドに強いので、ゼルネアスをやっとのことで倒しても、裏エースに破壊されることも多かった。最終日はひたすらこのポケモンに当たらないことを願いながら潜っていた。
vs受け:テテフ、カバ、ダイナ
最終日一切当たらなかったので何とも言えないが、カバで場づくりしつつテテフを通していくイメージ。テテフとダイナで特殊受けに役割集中をかける。最終日前日にスカーフミミッキュ+受けという構築になすすべなく負け、「これが強い構築というものか」と実感した。
【レンタル】
【結果】TNソード 137勝93敗 レート2106 最終86位
【後語り】
今期は最終日5日前くらいまで3000位付近を彷徨っており、これとは別の構築でなんとか3桁まで行けたものの、いまいち構築に自信が持てないままでした。そんな時にこのムゲンダイナの型を思いつき、お試し半分で構築を組みました。結果的に初の2100を取ることができ、とても驚いています。最終日は明らかに運が上振れていると感じることもあり、構築の本来の強さ以上の結果がついてきたような気もします。しかし今回の構築はその前に使っていた構築に比べて使っていて圧倒的に楽しかったので、精神的に楽な気持ちで臨めたのは良かったのかもしれません。来期は恐らく潜れないと思いますので、この記事を読んで「瞬足ダイナ」に興味を持った方は、是非僕の代わりに使っていただけるとありがたいです。シーズン21お疲れさまでした。